闘病記とまではいきませんが、自分の経験をここに記します。
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子宮頚部異形成とは
子宮頚部=子宮の入口の正常細胞が変化した状態のことを言い、9割程度は免疫力により改善する経過をたどります。
しかし一部は軽度異形成→中等度異形成→高度異形成とゆっくり進行し、やがては上皮内がん、浸潤がんになるとされています。あくまで子宮頚部異形成は、子宮頸がんになる可能性のある病変であり、がんではありません。
自覚症状はほぼないので、定期的に検診を受け、早期発見・早期治療を行うことが肝心です。
子宮頚部高度異形成発覚まで
妊婦検診時に尖圭コンジローマがあることが分かり、HPVの型を調べていました。ハイリスク型でした。そのため、半年に1回ほどは子宮頸がん検診を受けていました。
おおよその時系列
2021年5月
軽度異形成の診断
2021年10月
中等度異形成の診断
2022年5月
外陰がんの放射線治療を行ったためか、異形成や尖圭コンジローマはきれいになくなっている。しかしHPVはまだいるので、尖圭コンジローマや異形成が再発するおそれあり。
2022年11月
高度異形成の診断
『きれいになっている』の診断からわずか半年で高度異形成になっていました。急激に悪化しているので非常に怖かったです。手術を行うことも決まりましたが、細胞診から手術までの2か月で進行していないか不安になっていました。
子宮頚部円錐切除術
軽度異形成や中等度異形成では、自身の免疫によって自然治癒することもあり、経過観察となることが多いです。
高度異形成まで進行した場合は、手術によって病変を取り除くことが勧められます。
標準的治療としては、子宮頚部を円錐型にくり抜く“子宮頚部円錐切除術”です。他に、CO2レーザーを用いた“子宮頸部レーザー蒸散術”というものがあります。病院やクリニックによって違いもありますが、基本的には日帰りで行えるほど簡単な手術です。
私の場合ですが、陰部の痛みに極度に弱いのか、過去に局所麻酔2回、手術時の抜鉤1回の計3回でめまいを起こしてしまい、局所麻酔下における手術では再度めまいを起こす恐れがあったため、2泊3日入院し、硬膜外麻酔下での円錐切除術となりました。
入院から退院まで
入院日
手術の説明を聞いたり、点滴を入れたりしました。夕飯から絶食、消灯から絶飲食です。
手術
車いすで病室から手術室まで移動しました。人生3度目の硬膜外麻酔です。手術中は痛みはありませんが、やはり途中で気持ち悪くなりました。簡単な手術とはいえ、膣という狭い中に器具を入れて少しずつ病変を切り取っていくので、そこそこ時間はかかります。
退院日
尿の管を抜き、退院後の説明などを聞いて終了です。
退院後
いつ痛みが出てくるかビクビクしていましたが、全く痛みは出ませんでした。
出血は最初はありませんでしたが、術後6日くらいで出血がありました。手術の傷跡がかさぶたになり、1週間前後ではがれるので、出血が起こるようです。生理2日目を超えるような大量出血の場合は病院に連絡をとのことでしたが、そこまでではなく、4~5日で出血は止まりました。
手術後1か月ちょっとで診察・細胞診を行いました。断端陽性はなく、取り切れているという判断です。ただ、細胞診の結果、軽度異形成という結果だったので、再度細胞診を行い、結果を待っている段階です。
最後に言いたいこと
私は妊娠中に尖圭コンジローマの罹患と、ハイリスク型のHPVキャリアであることが分かり、定期的に子宮頸がん検診をしていたことで、高度異形成が分かり、速やかに手術を行うことができました。
見えない部分で、自覚症状もないため、問題ないと放置してしまう方も多いかと思いますが、だからこそ、子宮頸がん検診は定期的に受けてほしいです。
若く、性交渉がまだの方はHPVワクチン接種も男女関係なく視野に入れるべきかと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。